Angular Carousel (カルーセル) コンポーネントの概要
Ignite UI for Angular Carousel は、レスポンシブで軽量なコンポーネントであり、テキスト スライド、リンク、およびその他の html 要素を含む画像のコレクションを前後に移動するユーザーに、スライドショーのような Web エクスペリエンスを作成する最も柔軟な方法を提供します。
Angular Carousel コンポーネントを使用すると、アニメーション、スライド トランジション、およびカスタマイズを使用できるため、インターフェイスを簡単に微調整して Angular カスタム カルーセルを構築できます。
Angular Carousel の例
以下に示す Angular Carousel のデモは、画像のみを含むスライドを示しています。ナビゲーション ボタンを有効にして、ユーザーがスライド間を簡単に移動できるようにしました。
Ignite UI for Angular Carousel を使用した作業の開始
Ignite UI for Angular Carousel コンポーネントを使用した作業を開始するには、Ignite UI for Angular をインストールする必要があります。既存の Angular アプリケーションで、以下のコマンドを入力します。
ng add igniteui-angular
Ignite UI for Angular については、「はじめに」トピックをご覧ください。
The next step is to import the IgxCarouselModule in our app.module.ts file:
Note
このコンポーネントは、オプションで HammerModule
を利用できます。タッチ操作が正しく動作するために、アプリケーションのルート モジュールにインポートできます。
// app.module.ts
import { HammerModule } from '@angular/platform-browser';
import { IgxCarouselModule } from 'igniteui-angular';
// import { IgxCarouselModule } from '@infragistics/igniteui-angular'; for licensed package
@NgModule({
...
imports: [..., HammerModule, IgxCarouselModule],
...
})
export class AppModule {}
あるいは、16.0.0
以降、IgxCarouselComponent
をスタンドアロンの依存関係としてインポートすることも、IGX_CAROUSEL_DIRECTIVES
トークンを使用してコンポーネントとそのすべてのサポート コンポーネントおよびディレクティブをインポートすることもできます。
// home.component.ts
import { HammerModule } from '@angular/platform-browser';
import { IGX_CAROUSEL_DIRECTIVES } from 'igniteui-angular';
// import { IGX_CAROUSEL_DIRECTIVES } from '@infragistics/igniteui-angular'; for licensed package
@Component({
selector: 'app-home',
template: `
<igx-carousel>
<igx-slide *ngFor="let slide of slides">
<div class="image-container">
<img [src]="slide.src" />
</div>
</igx-slide>
</igx-carousel>
`,
styleUrls: ['home.component.scss'],
standalone: true,
imports: [HammerModule, IGX_CAROUSEL_DIRECTIVES]
/* or imports: [HammerModule, IgxCarouselComponent, IgxSlideComponent] */
})
export class HomeComponent {}
Ignite UI for Angular Carousel モジュールまたはディレクティブをインポートしたので、igx-carousel
コンポーネントの使用を開始できます。
Angular Carousel コンポーネントの使用
Ignite UI for Angular Carousel コンポーネントを全画面要素またはコンポーネントの子に設定できます。また、スライドに有効な HTML コンテンツ、その他の Angular コンポーネントなども含めることができます。
このセクションでは、上記で定義した デモ の設定を行います。
*ngFor を使用してスライドを追加する
同じ種類のコンテンツを含むスライドがある場合、最も簡単な方法は *ngFor を使用してテンプレートに追加する方法です。
スライドには画像のみが含まれるので、ts ファイルにオブジェクトの配列を作成し、それを使用して igx-carousel にスライドを追加します。
@Component({...})
export class HomeComponent {
public slides = [
{ src: '/assets/images/carousel/ignite-ui-angular-indigo-design.png' },
{ src: '/assets/images/carousel/slider-image-chart.png' },
{ src: '/assets/images/carousel/ignite-ui-angular-charts.png' }
];
}
<div class="carousel-container">
<igx-carousel #carousel>
<igx-slide *ngFor="let slide of slides">
<div class="image-container">
<img [src]="slide.src" />
</div>
</igx-slide>
</igx-carousel>
</div>
Angular Carousel のカスタム例
IgxCarousel の定義
デフォルトでは、Angular のカルーセルの loop
入力プロパティは true
に設定されています (ループは、Next 動作でナビゲートするときに最初のスライドが最後のスライドの後に来るか、Previous 動作を使用して最後のスライドが最初のスライドの後に来るときに起こります)。ループ動作を無効にするには、loop
入力の値を false
に設定します。
各スライド インデックスを追跡するために、カルーセルには、デフォルトでカルーセルの bottom
に配置されるインジケーターがあります。この動作を変更するには、indicatorsOrientation プロパティを使用して、top
に割り当てる必要があります。インジケーターは、indicators
入力プロパティを false
に設定することで無効にできます。
カスタム インジケーター
Angular カスタム カルーセル インジケーターを追加するには、以下のように IgxCarouselIndicatorDirective を使用する必要があります。
...
<ng-template igxCarouselIndicator let-slide>
<div [ngClass]="{'selected': slide.current === current}"></div>
</ng-template>
...
カスタム nav ボタン
これを実現するために、IgxCarouselPrevButtonDirective と IgxCarouselNextButtonDirective ディレクティブを使用します。
...
<ng-template igxCarouselNextButton let-disabled>
<button igxButton="fab" igxRipple="white" [disabled]="disabled">
<igx-icon fontSet="material">navigate_next</igx-icon>
</button>
</ng-template>
<ng-template igxCarouselPrevButton let-disabled>
<button igxButton="fab" igxRipple="white" [disabled]="disabled">
<igx-icon fontSet="material">navigate_before</igx-icon>
</button>
</ng-template>
...
他のコンポーネントを含むスライド
このカルーセルには、フォームと画像を含むスライドが含まれます。
...
<div class="carousel-container">
<igx-carousel>
<igx-slide>
<div class="slide-content-wrapper">
<img src="assets/images/svg/carousel/SignUp.svg">
<form #form class="signInForm">
<igx-input-group>
<igx-prefix>
<igx-icon>person</igx-icon>
</igx-prefix>
<label style="display: flex;" igxLabel for="username">Username</label>
<input igxInput id="username" type="text" />
</igx-input-group>
<igx-input-group>
<igx-prefix>
<igx-icon>lock</igx-icon>
</igx-prefix>
<label style="display: flex;" igxLabel for="password">Password</label>
<input igxInput id="password" type="password" />
</igx-input-group>
</form>
<div class="btn">
<button igxButton="contained" type="submit" (click)="form.reset()">Sign In</button>
</div>
</div>
</igx-slide>
<igx-slide>
<div class="slide-content-wrapper">
<img src="assets/images/svg/carousel/Route.svg">
<form #form2 class="searchForm">
<igx-input-group>
<igx-prefix>
<igx-icon>search</igx-icon>
</igx-prefix>
<label style="display: flex;" igxLabel for="username">Search</label>
<input igxInput id="search" type="text" />
</igx-input-group>
</form>
<div class="btn">
<button igxButton="contained" type="submit" (click)="form2.reset()">Search</button>
</div>
</div>
</igx-slide>
</igx-carousel>
</div>
...
デモ
Angular Carousel のアニメーション
アニメーション化されたスライド遷移により、エンドユーザーはカルーセルを操作しているときに高いエクスペリエンスを得ることができます。
デフォルトでカルーセルは slide
アニメーションを使用するように設定されていますが、代替アニメーションとして fade
もサポートしています。
アニメーションは animationType入力を介して構成されます。
<igx-carousel animationType="fade">
...
</igx-carousel>
animationType
入力に none
を設定すると、カルーセルのアニメーションが無効になります。
デモ
以下のデモは、カルーセルがサポートするさまざまなタイプのアニメーションを示しています。
ナビゲーション
トランジションとナビゲーションは、最も重要なカルーセル機能です。
カルーセル内のナビゲーションは、モバイル デバイスでのナビゲーション ボタン、キーボード ナビゲーション、パン操作を通じてユーザーが処理できます。
パン ジェスチャ
デフォルトでカルーセルはあらゆるタッチ対応デバイスに使用できます。これはオプションであり、gesturesSupport プロパティを false
に設定して変更できます。
Carousel アニメーションはタッチ デバイスで完全にサポートされているため、プラットホームに合わせてプログレッシブ Web アプリケーション (PWA) を構築するための完璧なツールです。
キーボード ナビゲーション
- ナビゲーション ボタン
Space
/Enter
キー - 次のスライド/前のスライドに移動します。
- インジケーター
左矢印
キー - 前のスライド (右から左モードでは次) に移動します。右矢印
キー - 次のスライド (右から左モードでは前へ) に移動します。Home
キー - 最初のスライド (右から左モードでは最後) に移動します。End
キー - 最後のスライド (右から左モードでは最初) に移動します。
自動的なトランジション
IgxCarousel は、ユーザーの操作なしでスライドを自動的に変更するように簡単に構成できます。この方法では、トランジション間隔を interval プロパティに設定するだけで、スライドショーを作成できます。このプロパティは、スライド トランジション間の間隔 (ミリ秒)を決定します。
Note
自動的なスライド トランジションは、デフォルトでユーザーに完全に依存しているわけではありません。スライドの上にマウス ポインターを置くと、マウス ポインターがスライド領域から出るまで、現在のスライド トランジションが中断されます。これは、pause プロパティを false
に設定することで防止できます。
高度な例
ループを有効にして完全に自動化されたカルーセルを作成しましょう。各スライドは、リスト内のリスト項目 と同期されます。リスト項目をクリックすると、スライドの変更がトリガーされます。
これを実現するには、カルーセルを以下のように構成する必要があります。
gesturesSupport
を無効にします。navigation
ボタンを無効にします。- カルーセル
indicator
を無効にします。 - ユーザーがスライドを操作すると
pause
を無効にします。 - トランジション
interval
を追加します。
カルーセル テンプレートは以下のようになります。
...
<div class="carousel-wrapper">
<igx-carousel [navigation]="false" [indicators]="false" [pause]="false" animationType="fade" [interval]="2000" [gesturesSupport]="false">
<igx-slide *ngFor="let item of slides">
<!-- Slides content goes here -->
</igx-slide>
</igx-carousel>
</div>
...
カルーセル構成の準備ができました。次に、リスト コンポーネントを追加して、両方のコンポーネントを同期します。
IgxList の追加:
...
<div class="list-wrapper">
<igx-list>
<!-- Adding disabled classes when the list item index does not match the current slide index-->
<igx-list-item *ngFor="let item of slides; let i=index" [ngClass]="{'disabled': i !== currentIndex }" >
<!-- List item content goes here -->
</igx-list-item>
</igx-list>
</div>
...
カルーセルの slideChanged
およびリストの itemClicked イベントを処理し、コンポーネントを同期する方法:
Note
v15.1.0 以降、onSlideChanged
の名前が slideChanged
に変更されました。ng update
を使用すると、新しいイベント名を使用する前にコードが自動的に移行されます。
public ngOnInit() {
this.list.itemClicked.subscribe((args: IListItemClickEventArgs) => {
this.currentIndex = args.item.index;
this.carousel.select(this.carousel.get(this.currentIndex));
});
this.carousel.slideChanged.subscribe((args: ISlideEventArgs) => {
this.currentIndex = args.slide.index;
});
}
これらの構成の結果は以下のようになります。
ユーザー補助
WAI-ARIA の役割、状態、およびプロパティ
- Carousel の基本要素の役割は
region
です。これは、ユーザーが簡単にナビゲートできるようにしたい特定の目的に関連するコンテンツを含むセクションです。 - Carousel インジケーターの役割は
tab
です。これは、ユーザーに描画されるタブ コンテンツを選択するためのメカニズムを提供するグループ化ラベルです。 - タブのセット (カルーセル インジケーター) 役割のコンテナーとして機能する要素は、
tablist
に設定されます。 - 各スライド要素には、
tabpanel
の役割が設定されています。 - igx-slides のセットのコンテナーとして機能する要素は、aria-live="polite" で設定されます。どちらのオプションも
- カルーセルが自動的に回転している場合、off になります。
- カルーセルが自動的に回転しない場合、polite になります。
ARIA のサポート
Carousel コンポーネント
属性:
- aria-roledescription を 'carousel' に設定します。
- aria-selected - アクティブなスライドに基づいて true または false に設定します。
- aria-controls - コンテンツが現在の要素によって制御されるスライド インデックスを設定します。
- aria-live - スクリーン リーダーがライブ リージョンの更新を処理する優先度を設定するために使用されます。可能な設定は off および polite です。デフォルト設定は polite です。interval オプションが設定されている場合、aria-live 属性は off に設定されます。
- スライドに基づく aria-label。
- aria-label (ボタン)
- aria-label - 前のスライド用。
- aria-label - 次のスライド用。
Slide コンポーネント
役割:
- attr.role="tabpanel" - タブに関連付けられたリソースのコンテナー。各タブはタブ リストに含まれています。
属性:
- id - パターン "panel-${this.index}" に従います。
- aria-labelledby は、"tab-${this.index}-${this.total}" のパターンに従います。
- aria-selected は、アクティブ スライドを設定します。特定のスライド要素の現在の選択された状態を示します。
API リファレンス
- IgxCarouselComponent
- IgxCarouselComponent スタイル
- IgxSlideComponent
- IgxListComponent
- IgxListItemComponent
テーマの依存関係
その他のリソース
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