バージョン

予定とオーナーのデータバインドのサポート

WinSchedule の Ultimate UI for Windows Forms 2004 Volume 2 リリースには、Appointments および Owners に対するデータ バインディングのサポートが含まれています。これにより、Appointments コレクションおよび Owners コレクションへのデータの入力とその内容の保存を、ADO.NET データ ソースを通じて行うことが可能になります。Appointments コレクションの内容は AppointmentsDataBinding オブジェクトによって扱われ、Owners コレクションの内容は OwnersDataBinding オブジェクトによって扱われます。データ バインディングをサポートするために、DataBindingsForAppointments と DataBindingsForOwners という 2 つの新しいプロパティが UltraCalendarInfo コンポーネントに追加されました。

AppointmentsDataBinding オブジェクト

データ ソースから Appointments コレクションにデータを入力するためには、取り扱うデータ ソースと、各 Appointment オブジェクトのプロパティ値を含むフィールド名を、AppointmentsDataBinding オブジェクトに認識させる必要があります。DataSource プロパティは Object 型で、DataTable などの有効なデータ ソースを設定する必要があります。UltraWinSchedule のデータ バインディング メカニズムによってデータから予定を作成するには、AppointmentsDataBinding のプロパティを少なくともさらに 3 つ設定する必要があります。それは、SubjectMemberStartDateTimeMember 、および EndDateTimeMember です。これらのプロパティは String 型で、それぞれ Appointment オブジェクトの Subject、StartDateTime、EndDateTime の各プロパティに対応します。これらのプロパティには、それぞれが対応するプロパティのデータが格納されたテーブルのフィールド名を設定する必要があります。AppointmentsDataBinding オブジェクトには、その他の Appointment プロパティに対応するプロパティもあります。AppointmentsDataBinding オブジェクトのフィールド名プロパティは、対応する Appointment プロパティ+「Member」という名前になっているので、簡単に特定できます。AllPropertiesMember という特別なフィールド名プロパティもあります。このプロパティを使用すると、Appointment オブジェクト全体をバイト配列としてひとつのフィールドに格納できます。

必ずしもすべての Appointment プロパティをデータ フィールドにバインドする必要がありませんが、値が永続化されるプロパティはバインドする必要があります。たとえば、RecurrenceIdMember プロパティと RecurrenceMember プロパティは、繰り返し予定と変更された回を永続化するために、有効なデータ フィールドに設定する必要があります。RecurrenceMember プロパティを設定しなければ、Appointment の Recurrence プロパティの値を保存するデータ フィールドがわからないため、繰り返し予定のルートである予定は永続化されません。同様に、RecurrenceIdMember プロパティを設定しなければ、繰り返し予定に関連するバリアンスがわからなくなります。これは、RecurrenceIdMember プロパティを永続化しなければ、繰り返し予定のルートと関連するバリアンスとのリンクを維持できないためです。

OwnersDataBinding オブジェクト

予定のデータ バインディングと同様、データ ソースから Appointments コレクションにデータを入力するためには、取り扱うデータソースと、各 Owner オブジェクトのプロパティ値を含むフィールド名を、OwnersDataBinding オブジェクトに認識させる必要があります。AppointmentsDataBinding オブジェクトと同じように、OwnersDataBinding オブジェクトでも DataSource プロパティが公開されています。OwnersDataBinding オブジェクトでは、値を提供するプロパティ名に対応するフィールド名メンバも存在します。有効なバインディングのために設定しなければならないフィールド名メンバは KeyMember プロパティだけです。これも予定のデータ バインディングと同じですが、Owner オブジェクト全体をバイト配列としてひとつのフィールドに格納できるように、AllPropertiesMember プロパティが公開されています。