バージョン

WinGrid での計算された列の作成

始める前に

WinCalcManager には、WinGrid 列内で計算を実行する機能があります。この方法を手順に沿って説明します。

以下の手順を実行します。

  1. WinCalcManager と WinGrid を使用したプロジェクトを設定します。Visual Studio で、Visual Basic .NET または C# いずれかの Windows アプリケーションを新規作成します。UltraCalcManager と UltraWinGrid をフォームに追加します。

  2. 次に WinGrid をデータ バインドします。この方法の詳細については、「WinGrid をフラットデータソースにバインドする」 を参照してください。ここでは、Northwind データベースの Order Details テーブルをデータとして使用します。Northwind データベース(Nwind.mdb)は Infragistics SDK インストールの一部として使用できます。デフォルトで、NWind.mdb ファイルは、オペレーティング システムによって、以下のインストール フォルダに配置されています。

    • XP — C:\Documents and Settings\All Users\Documents\Infragistics\2023.2Ultimate UI for Windows Forms 2023.2\Samples\WinForms\Data

    • Vista — C:\Users\Public\Documents\Infragistics\2023.2Ultimate UI for Windows Forms 2023.2\Samples\WinForms\Data

  1. これでグリッドのデータ ソースが設定されました。次に、計算のためにアンバインド列を作成します。アンバインド列を WinGrid に追加します。WinGrid を右クリックして [UltraGrid デザイナ] を選択し、グリッド デザイナを起動します。

  2. WebGrid デザイナで、ノードをドリルダウンします。[バンドおよび列の設定] > [Band[0] - 'Order Details'] の順にノードを展開します。このノードを選択すると、このバンドで使用可能な列が中央ペインに表示されます。

WinCalcManager Creating a Calculated Column in the WinGrid 01.png
  1. 下の [アンバウンド列の追加] ボタンをクリックして、新しい列をバンドに追加します。

WinCalcManager Creating a Calculated Column in the WinGrid 02.png
  1. 列のキーを "ItemTotal" に変更します。列の Header.Caption を "Item Total" に変更します。列の DataType を System.Decimal に変更します。

WinCalcManager Creating a Calculated Column in the WinGrid 03.png
  1. 見た目を整えるため、UnitPrice 列と Item Total 列の Format プロパティを c2 (通貨)に設定し、Discount 列の Format を "p0"(%)に設定します。また、OrderID 列と ProductID 列の Hidden プロパティを True に設定します。

  2. アンバインド列の数式を作成するため、Item Total 列の Formula プロパティで省略(…​)ボタンをクリックして FormulaBuilder を起動します。

左側に Operands リストがあります。[Controls] ノードをクリックし、キーボードの数字キーパッドのアスタリスク(*)を押します。これでツリー全体が展開されます。UltraGrid1 とそのひとつのバンド(Order Details)、およびグリッドの 6 つの列がツリーに表示されます。

WinCalcManager Creating a Calculated Column in the WinGrid 04.png

リスト中のアンバインド列はグレー表示になっています。これは "Item Total" 列の数式を編集しようとしているためです。それ自体を参照する数式は循環参照になるため、編集対象のノードは無効にされます。

  1. 列の数式では、UnitPrice と Quantity を掛けてから、Discount をパーセントで適用します。まず UnitPrice と Quantity を掛けます。これには、標準の乗算演算子(*)を使う方法と product 関数を使う方法の 2 通りがあります。ここでは、標準の乗算演算子の方法を示します。

まず、UnitPrice 列への参照を数式ウィンドウに挿入する必要があります。これには次の 3 通りの方法があります。

  • オペランド ツリーで [UnitPrice] ノードをダブルクリックする。

  • 数式ウィンドウを右クリックして [オペランドの挿入] を選択し、メニューをドリルダウンして [UnitPrice] を選択する。

  • 数式ウィンドウに直接入力する。

  1. 次に、乗算演算子を追加します。数式ウィンドウの下に並んだボタンの中から * ボタンをクリックするか、適切な位置にアスタリスクを入力します。

  2. 次に、UnitPrice を追加したときと同様に Quantity への参照を追加します。

WinCalcManager Creating a Calculated Column in the WinGrid 05.png

この時点で、右下の数式ステータス ウィンドウには数式のコンパイルが成功したことが表示されます。これは作成した数式がすでに有効であることを示しますが、まだ割引を適用していません。

  1. この数式を設計するための方法は多数あります。1 マイナスの割引を掛けて完了します。数式がどのように表示されるかの例を以下に示します。以下の数式はすべて有効です。

WinCalcManager Creating a Calculated Column in the WinGrid 06.png
  1. 数式が完成したら、[FormulaBuilder] ダイアログで [OK] をクリックします。作成した数式がグリッド列の Formula プロパティに表示されます。

[適用] をクリックしてデザイナで行った設定を保存してから、[OK] をクリックしてグリッド デザイナを終了します。

  1. アプリケーションを実行して結果を確認します。

WinCalcManager Creating a Calculated Column in the WinGrid 07.png

まとめ

この詳細なガイドの目的は、WinCalcManager を使用して WinGrid に計算列を作成する手順を説明することです。