バージョン

2012 Volume 1 の重大な変更

IDropDownResizeHandleOwner インタフェース

DisplayStyle と呼ばれる EmbeddableElementDisplayStyle という新しいプロパティ タイプが IDropDownResizeHandleOwner インターフェイスに追加されました。この追加プロパティは DropDownResizeHandleUIElement に適用される適切なスタイルを決めるために使われます。新しいプロパティは、UltraPopupControlContainer、ValueList、EditorButonBase、UltraDropDownBase を含む IDropDownResizeHandleOwner インターフェイスを実装するものには導入されなければなりません。

Infragistics Excel Engine

概要

以下の表で、Excel ライブラリ書式サポートの重大な変更点を簡単に説明します。

変更 説明

WorksheetCellCommentFormattedString タイプのテキスト プロパティを定義するようになりました。

WorksheetCellCommentFormattedString タイプのテキスト プロパティを定義するようになり、 WorksheetShapeWithText ではなく WorksheetShape から得られます。この変更は、さまざまな WorksheetShapeWithText タイプ内の WorksheetCellComment インスタンスを保存する人にのみ影響があります。

WorksheetShapeWithText Text プロパティは、 FormattedString ではなく FormattedText タイプのものになりました。

WorksheetShapeWithText Text プロパティは、 FormattedString ではなく FormattedText タイプのものになりました。 FormattedText クラスは FormattedString と同じ GetFont メソッドを定義し、それらは FormattedStringFontの代わりに FormattedTextFont を返す以外は同じ機能を実行します。 FormattedTextFont は、定義するフォント プロパティが同じである FormattedStringFont と同じ方法で使用できます。 FormattedString クラスとは違い、 FormattedText クラスは UnformattedString プロパティを持っていません。しかし、未フォーマットの文字列は FormattedText インスタンス上の ToString() を呼ぶことで得ることができます。

IWorksheetCellFormat コレクションが変更されました。

このインターフェイスのカスタム実装をする場合、これはビルド エラーの原因となります。

IWorkbookFont インターフェイスが変更されました。

このインターフェイスのカスタム実装をする場合、これはビルド エラーの原因となります。

組み込みのスタイル名による Workbook Styles コレクションへのインデックス付けはもう正しく機能しません。

組み込みのスタイルの名前が Microsoft Excel で使用される機能を反映するために変更されました。以前のバージョンで、組み込みのスタイルを保存して、スタイル名による Styles コレクションへのインデックス付けをして、既存のファイルを読み込んだ場合、コードは有効な WorkbookStyle インスタンスを返していましたが、今後は null を返す場合があります。 場合によっては、コードが壊れてランタイム エラーが発生する可能性があります。

ワークブック パレットは自動的に生成されません。

今回、ワークブック パレットは自動的に生成されません。詳細は、以下のワークブック パレット自動生成の廃止を参照してください。

Styles コレクションは事前に生成されます。

Styles コレクションはすべての組み込みのスタイルで事前に生成され、コレクションをクリアすると、以前のバージョンで削除されたように Normal スタイルは削除されません。

WorkbookPaletteMode の列挙は廃止とマークされました。

WorkbookPaletteMode の列挙と、 WorkbookPaletteMode をとる Workbook コンストラクタは廃止とマークされました。

WorkbookPaletteMode を取得する Workbook コンストラクターが使用されると、値が無視されます。

FillPatternStyle.Default は廃止とマークされました。

FillPatternStyle Default 値は廃止とマークされました。不要とされた IWorksheetCellFormat.FillPattern プロパティは未設定値を示すためにまだ使うことができます。

IWorksheetCellFormatIWorkbookFont インターフェイス上のカラー プロパティは、廃止とマークされました。

IWorksheetCellFormatIWorkbookFont インターフェイス上のカラー プロパティは、廃止とマークされました。古いプロパティを設定すると、新しいプロパティを同等に値に設定します。

詳細は、以下の 廃止されたカラー プロパティを参照してください。

IWorksheetCellFormat インスタンスの塗りつぶし関連のプロパティは廃止されました。

IWorksheetCellFormat インスタンスの塗りつぶし関連のプロパティは廃止となり、IWorksheetCellFormat Fill プロパティによってすべて置き換えられました。

詳細は、以下の 廃止された CellFormat を参照してください。

Workbook.DefaultFontHeight プロパティは廃止されました。

Workbook DefaultFontHeight プロパティは廃止されました。既定のフォントの高さをワークブックの Normal スタイルで設定できることは今回冗長となっています。古いプロパティを設定および取得すると、 Normal スタイルのフォントの高さを設定および取得します。

Workbook.MaxExcelColorCount コンスタントは廃止されました。

Workbook MaxExcelColorCount 定数は廃止されました。ワークブックで使用可能な一意の色の数は制限されなくなりました。

セルの値が FormattedString のとき、関連付けられたフォントは完全に解決されなければなりません。

FormattedString がセルの値である場合、FormattedString インスタンスの GetFont メソッド付で得られたそれに関連するフォントはそれらのフォントに対し完全な解決をしていなければなりません。

FormattedString がセルの値であり、フォント プロパティがセルで変更されるとき、フォントプロパティは FormattedString の完全なコピーとなります。

FormattedString がセルの値であり、フォント プロパティがセルで変更されるとき、フォントプロパティは FormattedString の完全なコピーとなります。

たとえば、セル内のフォーマットされた文字列が、 F o r m a t t e d S t r i n g のようだったとすると、cell.CellFormat.Font.Bold 値は True に設定され、セル内のフォーマットされた文字列は、F o r m a t t e d S t r i n g のようになります。Excel の機能をより模倣するためにこの変更が行われました。

ワークブックの既定のフォントは現在 Calibri 11 pt です。

ワークブックの既定のフォントはもはや Arial 10 pt ではなく、Calibri 11 pt です。

作成された後でワークブックの Normal スタイルを修正することによってこれを変更して戻すことができます。

ワークブック パレット自動生成の廃止

これまで、ワークブックが作成された場合にデフォルトでカスタム パレット モードが使用されていました。つまり、セル書式で設定された色とフォントがパレットに自動的に追加されていました。

12.1 では、ワークブック パレットは自動的に生成されません。カスタム カラーが使用され、Excel 2003 またはそれ以前のバージョンでファイルを開くと、ユーザーは使用された色を見ることはできません。ファイル作成時にカラー パレットに存在した最も近い色が表示されます。

これは、ワークブックを保存する前にワークブックのパレットで使用した色を手動で追加することで修正できます。これは Microsoft Excel 2007 または以降のバージョンでは問題ありません。

廃止された Color プロパティ

以下の Color プロパティのセットが廃止とマークされました。古いプロパティを設定すると、新しいプロパティを同等に値に設定します。古いプロパティを取得すると、ユーザーに表示される実際の色を取得します。

廃止されたプロパティ 新しいプロパティ

FormattedFontBase.Color

FormattedFontBase ColorInfo

IWorkbookFont.Color

IWorkbookFont ColorInfo

IWorksheetCellFormat.BottomBorderColor

IWorksheetCellFormat BottomBorderColorInfo

IWorksheetCellFormat.DiagonalBorderColor

IWorksheetCellFormat DiagonalBorderColorInfo

IWorksheetCellFormat.LeftBorderColor

IWorksheetCellFormat LeftBorderColorInfo

IWorksheetCellFormat.RightBorderColor

IWorksheetCellFormat RightBorderColorInfo

IWorksheetCellFormat.TopBorderColor

IWorksheetCellFormat TopBorderColorInfo

WorksheetDisplayOptions.TabColor

WorksheetDisplayOptions TabColorInfo

IWorksheet のプロパティのセット 廃止された CellFormat

IWorksheetCellFormat の次のプロパティは廃止されました。その機能は新しいプロパティに替えられました。

廃止されたプロパティ

新しいプロパティ

FillPattern

Fill

FillPatternBackgroundColor

FillPatternForegroundColor


古いプロパティをデフォルトではない値に設定すると、設定された値に対応する CellFillPattern インスタンスに Fill プロパティを設定します。プロパティを取得すると、現在の Fill プロパティ値から最も近い一致する色を取得します。CellFillPattern インスタンスの場合、これらは正確な値となりますが、新しいグラデーションの塗りつぶしが使用される場合、古いプロパティは最初のグラデーション境界の背景色でベタ一色の塗りつぶしを反映します。

関連内容

トピック

以下のトピックでは、このトピックに関連する情報を提供しています。

トピック 目的

このトピックは、セル書式に対する Infragistics Excel ライブラリのサポートを説明します。

このトピックは、さまざまなセル書式プロパティで色を設定する方法を説明します。

このセクションでは、Infragistics Excel Engine が提供する様々な特徴と機能を効果的に使用するための、タスク ベースの重要な情報について説明します。

サンプル

以下のサンプルでは、このトピックに関連する情報を提供しています。

サンプル 目的

新しいカラー モデル

このサンプルは、セル書式の新しい色モデルを紹介します。RGB 色を指定して、セル書式のすべての色プロパティに濃淡値を指定できます。セルで線状グラデーションと矩形グラデーションを使用できます。