徳洲会インフォメーションシステム（TIS）株式会社 様は、電子カルテのベンダー（供給会社）の統一や、BIツール（病院運営管理ツール）などの徳洲会グループ内の情報システムの整備に積極的に取り組んでいます。社内に「Blazor」の有識者が1名の中、早急なツールリニューアルプロジェクトをどのように実施したのか。開発部門の皆さまにお話を伺いました。
きっかけはSilverlight のサポート終了に伴う、BI ツールのリニューアルプロジェクト
現行のツールは「Microsoft Silverlight」を用いて開発しており、C# がベースとなっていました。製品のサポート終了に伴い、ツールもリニューアルが必要に。データの保管には SQL Server を使用しており、DBサーバーとの親和性の高い C# を引き続き使用したいと考えていたため、リニューアル後の開発においても、フロント側で C# を用いて開発ができるフレームワークとしてまず Blazor を選定しました。
そしてフレームワークの移行に伴い、Blazor に対応した UIライブラリ移行も必要となり検討していたところ、インフラジスティックスの製品を見つけました。BIツールという特性上グラフを使うことが多かったので、チャート部品が豊富なビジネスUIライブラリ「Ignite UI for Blazor」を選定しました。
カスタマイズ性が高いからこそ、詳細までUIにこだわることが可能に
ー開発担当：今井さま
どのような機能がユーザーにとって使いやすいか、UI/UX体験が良いか、を検討する仕様検討の段階では、UIライブラリ部品の中で実現可能な仕様を参考にして進めるなど、前提仕様をベースに設計することができ仕様検討のスピードアップに繋がりました。
例えば、「Ignite UI for Blazor」の標準機能であるドックマネージャー部品を用いたダッシュボード機能を設計できたり、これまでのツールには無かったチャート表示が実現するなど、多機能なUIの開発実装がしやすくなったことで、ユーザーにとって直感的に分かるUIの実現選択肢が広がったこともメリットだと考えています。また、既に一貫したUI部品を使って画面開発をする事で、UIのデザイン統一にかかる労力を軽減できたと体感しています。
社内に「Blazor」有識者が一人だけ。選定ではサポートの手厚さを重視
ー開発担当：今井さま
選定の結果、インフラジスティックスの「Ignite UI for Blazor」に決めた理由は2つです。他社に比べコントロール部品の数が多かったこと、またユーザーサポートが充実していたことです。
解決までは基本的に1営業日以内。レスポンスがとにかく早かった
ー開発担当：今井さま
サポートチームのチャット返答スピードが早く、1営業日以内には悩みを解決してもらえます。技術的に詳しい検証が必要なケースであっても数日以内に解決してもらっています。レスポンスが早く、コミュニケーションが取りやすいので、Webを詳細に調べるよりも「Ignite UI for Blazor」に関して分からない箇所があればまずはサポートに相談する、という流れが出来ていたと思います。サポート件数や対応の質を鑑みると、料金設定が破格であると感じています。
決議面でもサポートによる安心感がポイントに
ー部長：藤村さま
UIライブラリに開発コストを投資することに関しては、それで効率化が実現できるのあれば抵抗はありませんでした。UIライブラリの製品品質に関しては社内の技術者の評価を全面的に支持しました。製品選定の技術サポートから利用後のユーザーサポートまで、トータルで安心感があると感じたことが決議の理由でした。
改善点や、今後期待すること
ー開発担当：今井さま
選定のポイントとなったダッシュボード部品に思ったよりも拡張性がなかったので、より多彩な表現を今後のアップデートで期待したいです。
ーソフトウェア開発課 主任：石川さま
Webで検索するだけでは解決できないことがあり、サポートに解決してもらう比重が多いと感じています。また、ライブラリの不具合により、表示が上手く実現できないことがありました。かゆいところに手がとどくリッチな機能が開発者としては一番嬉しいです。今後も開発者の「これができたらな」に対応してもらえることを期待したいです。
- 藤村 義明 さま（開発部 部長）
- 真辺 篤 さま（開発部 ソフトウェア開発課 課長）
- 石川 大介 さま（開発部 ソフトウェア開発課 主任）
- 白神 愛 さま（開発部 ソフトウェア開発課 主任）
- 湯浅 竣介 さま（開発部 ソフトウェア開発課 副主任）
- 今井 隆平 さま（開発部 ソフトウェア開発課）
- 西川 陸 さま（開発部 ソフトウェア開発課）